カット野菜
最近、カット野菜を悪くいう記事が多く見受けられます。
科学的な根拠に基づくものであればいいのですが、どうにも今の世の中は、
誰かが言った良くないことだ、気をつけようということに同調するのを好む人が多いようなのです。
この記事は、 「じつは体に悪い19の食習慣」 という書籍からの記事のようです。
また、この記事を引用したサイト、ツイートがてんこ盛りに溢れています。
記事の内容を見て見ましょう。
<カット野菜は、野菜を切った後、次亜塩素酸ナトリウムという消毒液やプールの消毒に使う塩素水に何度も繰り返し漬けて殺菌します。においを嗅いだだけで、食べたら危ないとわかるはずですが、そのにおいを消すために、何度も水で洗浄します。野菜に含まれている栄養素は水溶性のものが多いですから、殺菌剤液に漬けたり洗浄したりする間に流れ出てしまい、ほとんど何も残っていません。あえて言えば食物繊維くらいでしょうか。>
・カット野菜が、すべて次亜塩素酸ナトリウムで処理されているという嘘
次亜塩素酸での殺菌をしていないところが増えています。
・においを消すために水で洗浄しているという嘘
次亜塩素酸水は、最終食品の完成前に除去しなければならないんです。
・野菜の栄養が水で洗浄して、ほとんど何も残っていないという嘘
千切りにしてから水にずっとつけておけばソレは減りますけど、
洗浄は、カット前の状態でやりますし、それで減るなら雨で野菜は栄養を失って枯れるんでしょうか。
自宅で野菜をカットして、プラスチック容器に入れて放置しておくのです。しばらく経つと、色は変わりしんなりして、夏場なら変なにおいがしてきます。
カット野菜ならそうならないとでも思わせたいが為の卑劣な書きようです。
カット野菜も冷蔵せず放置すれば同じことですし、自宅で切った野菜を冷蔵庫に入れればかなり持つことは、自宅で料理している人間なら分かるはず。なんでこんなこと書くんでしょう。
カット野菜が、お店でもつのは、冷やしているから、乾燥を防ぐ容器に入れられているからです。
カット野菜が、鮮度を保つために薬品を使っていると思わせたいのでしょうが、
野菜の見た目の劣化は、殺菌などで防げるようなものではありませんし、次亜塩素酸にそんな効果はありません。
むしろ見えない菌の対処として、学校給食をはじめとして、食品を扱う場所には、保健所で指導がされています。
それを怠った漬物業者の消毒不十分による食中毒による死者が出た事件もありました。
自宅で漬物を作るときにもありうる話です。
無知の犠牲になったのは、抵抗のない子どもやお年寄りでした。
買ってはいけないの本を思い出しますね。
ただ、こういった間違ったことを書く方をなくすことはおそらく出来ないんでしょうけれども、
だまされない、自分で考える人を増やすことが出来るといいなと思います。
貴方は、だまされる人間ですか。
参考
ネット上の「カット野菜は薬品漬けで栄養なし」というデマの発信源は小学館 [2013/8/27追加]